永年供養という選択

先日、父が亡くなりまして、それから様々な手続きで家族揃ってバタバタとしています。


父は長男なのですが、我が家は訳あってお墓がありません。

なので、父が生前から自分が入るためのお墓をなんとな〜く探していたのですが、希望に沿うものが見つからないまま亡くなってしまったので、母と私と弟で探しました。


もともと所有していたお墓は近所のお寺の檀家としてお世話になっていたのですが、そのお寺の住職のやり方に父が辟易していたのもあり、今度自分が入るお墓は檀家とか関係なく管理してもらえる霊園のような所を希望していました。


ですが、今後は母と弟(バツイチ再婚の予定なし)が入るだけですし、それまでの管理や金銭的な負担なども考慮して、永年供養という形を選択することにしました。


年を取り足腰の弱くなった母が通いやすい場所で探したところ、バスで15分程の住宅街に永年供養のお墓があるお寺を見つけました。


お寺の墓地の入口あたりに、1メートルくらいの球体が乗った石造の台座が建っていて、数人の方の名前が彫られたネームプレートが並んでいます。

台座には扉がついていて、そこを開けるといくつか骨壺が並んでいました。

そのお墓の管理、販売を担当している石材屋さんに説明をしていただいたのですが、こちらのお墓に埋葬すると、13回忌まで毎年お経をあげてくださり、その後は遺骨はお墓の下の土に散骨してしまうそうです。

でも、引き続き毎年お経はあげてくださるそうなので、家族がみんな亡くなってしまった後も安心です。

さらに、母が亡くなった時には一緒の場所に埋葬出来るように予約もしてもらえました。

ネームプレートに彫る名前は、戒名でなく俗名で彫ってもらいました。

最近はお参りに来た友人などに分かりやすい方がいいという理由などで、俗名で依頼する方が増えて来ているそうです。



父の父、私の祖父が亡くなった時は父が喪主となり、田舎だったのもあり近所の方にお手伝いをしてもらいながら自宅でお葬式をあげていました。

長男の嫁の立場だった母は、それはそれは大変だった、と言っています。


昨今、お葬式もお墓もなるべく質素に…という人が増えて来ているそうです。

うちの夫は遺骨は海に撒いてほしいと言っています。

友人なども、樹木葬がいい、とか海に…と言っていて、出来れば自分が死んだあとは子供に負担をかけたくない、という声がチラホラ聞こえます。


今回、父の遺骨を他人と一緒に永年供養のお墓に入れる…というのはどうなんだろう?と考えたりもしましたが、結果良かったと思っています。


これから先、家族の形も様々になってきて、こういった選択は増えていくかもしれませんね。